Tsumiki Apps

Shopifyの商品ページに食品の一括表示を載せる方法

名称・原材料名・添加物・アレルゲンなどの一括表示をShopifyの商品ページに載せる方法を、説明文への直接入力・メタフィールドとCSV・専用アプリの3つに分けて説明します。2026年4月の改正で29品目になった特定原材料等の一覧つき。

公開日:

食品をShopifyで販売していると、商品ページに原材料やアレルゲンをどこまで載せるべきか迷う場面があります。パッケージには一括表示のラベルを貼っているけれど、商品ページ側は説明文に手で書いている、という店舗は少なくありません。

この記事では、食品の一括表示をShopifyの商品ページに載せる方法を3つ紹介します。記載は2026年8月時点の消費者庁の公表内容にもとづきます。実際の表示内容の適否は個別の判断が必要なため、最終的な確認は所管の窓口や専門家にご相談ください。

前提: 商品ページへの表示は義務ではありません

最初にはっきりさせておきます。食品表示法が定める一括表示の義務は、容器包装に入れられた加工食品に対するものです。ネットショップの商品ページそのものに一括表示を載せることは、法令上の義務ではありません。

それでも商品ページに載せる店舗が増えているのは、次の理由からです。

  • 買い物客はパッケージを見られないため、アレルゲンを事前に確認したい
  • 「卵は入っていますか」という問い合わせが減る
  • 説明文に断片的に書くより、決まった様式でまとめたほうが正確に伝わる

逆に言えば、載せるなら正確であることが前提になります。原材料を変更したのに商品ページの記載が古いままだと、買い物客に誤った情報を示すことになります。ここが運用上いちばん危ないところです。

一括表示の項目と順序

一括表示は、次の項目を決まった順序で並べます。

  1. 名称
  2. 原材料名
  3. 添加物
  4. 原料原産地名
  5. 内容量
  6. 賞味期限または消費期限
  7. 保存方法
  8. 製造者(販売者・加工者・輸入者のいずれか)の氏名または名称および住所

アレルゲン(特定原材料等)は、原材料名の中に個別に書くか、原材料名の最後にまとめて書きます。

特定原材料等は2026年4月から29品目

アレルゲン表示の対象品目は、2026年4月1日施行の食品表示基準の改正で29品目になりました。

表示が義務づけられている9品目(特定原材料)

えび、カシューナッツ、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生

表示が推奨されている20品目(特定原材料に準ずるもの)

アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、ピスタチオ、豚肉、マカダミアナッツ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン

改正の要点は2つです。

  • カシューナッツが推奨から義務へ移りました。 2028年3月31日までの経過措置があるため、しばらくは新旧の表示が混在します。
  • ピスタチオが推奨に追加されました。 こちらに経過措置はありません。

過去には2023年3月にくるみが義務へ移り、2024年3月にはマカダミアナッツが推奨に追加され、まつたけが対象から外れています。対象品目は数年おきに動きます。 商品ページに直接書き込んでいると、改正のたびに全商品を見直すことになります。

方法1: 商品の説明文に直接書く(標準機能)

いちばん手軽な方法です。商品ごとに説明文の末尾へ表を作るか、テキストで項目を並べます。

  1. 管理画面の「商品管理」(表示によっては「商品」)から対象商品を開きます。
  2. 「説明」のリッチテキストエディタで、表の挿入ボタンから2列の表を作ります。
  3. 左列に項目名、右列に内容を入れます。
  4. 保存します。

向いている場合: 商品数が20〜30点以下で、原材料の変更が年に数回程度の店舗。追加費用はかからず、今日から始められます。

つらくなる場合: 商品数が増えたときと、原材料が変わったときです。説明文の中に埋め込まれているため、「小麦を含む商品」を後から探す手段がありません。1商品ずつ開いて確認することになります。

また、テーマを変更したときにHTMLの見た目が崩れることがあります。説明文に直接書いたスタイルは、テーマ側のCSSに影響されるためです。

方法2: メタフィールドに入れてCSVで管理する

Shopifyのメタフィールドを使うと、原材料やアレルゲンを説明文とは別の項目として持てます。

  1. 管理画面の「設定」→「カスタムデータ」→「商品」を開きます。
  2. 「定義を追加する」で、原材料名・添加物・内容量などの定義を1つずつ作ります。
  3. 商品編集画面の下部に追加された欄へ値を入れます。
  4. テーマのカスタマイズで、商品ページのセクションにメタフィールドを表示する設定を追加します。

一括投入は商品CSVで行えます。エクスポートしたCSVにメタフィールドの列が含まれるので、表計算ソフトで編集してインポートし直します。

向いている場合: 商品数が数十点以上あり、表計算ソフトでの一括編集に慣れている店舗。原材料を変更するときも、CSVの1行を直してインポートすれば済みます。

つらくなる場合: 設計の手間です。アレルゲン29品目をどう持つかで悩みます。1つのテキスト欄に「小麦、卵、乳」と入れると、後から「卵を含む商品」を絞り込めません。品目ごとに定義を分けると29個の定義を作ることになり、商品編集画面がメタフィールドで埋まります。

テーマ側の表示も自分で作る必要があります。テーマを乗り換えると表示設定は引き継がれないため、作り直しになります。

方法3: 一括表示専用のアプリを使う

一括表示の様式をあらかじめ持っているアプリを使う方法です。項目の順序が決まった入力欄に値を入れると、商品ページに表として表示されます。

メタフィールドで自分で組む場合との違いは、次の点です。

  • 項目と順序が最初から一括表示の様式になっているため、設計を考えなくて済みます
  • アレルゲン29品目が構造化されているため、バッジ表示や「卵不使用」での絞り込みに使えます
  • テーマアプリブロックとして提供されていれば、テーマを乗り換えても設定が残ります
  • 品目が改正されたときは、アプリ側の更新で追随できます

私たちも「食品表示ブロック」という名前でこの領域のアプリを準備しています。現時点では公開前で、実際に必要としている店舗がどれくらいあるのかを確かめている段階です。

その手前で使えるものとして、一括表示のテンプレートを無料で生成できるツールを用意しました。項目を入力すると、商品説明文にそのまま貼り付けられる表が作れます。まずは方法1で始めたい場合にも使えます。

まとめ

向いている規模主な弱点
説明文に直接書く〜20点程度変更時に全商品を見直す・絞り込めない
メタフィールド+CSV数十点〜29品目の設計とテーマ側の表示を自分で作る
専用アプリ数十点〜月額費用がかかる

商品数が少ないうちは方法1で足ります。判断の分かれ目は原材料の変更頻度です。年に何度も原材料が変わる、あるいは季節ごとに商品を入れ替える店舗では、直接書き込む方式は更新漏れが起きやすくなります。1か所直せば全体に反映される持ち方へ移行する価値があります。

対象品目そのものが数年おきに改正されることも踏まえて、「変わったときに直す場所が1つで済むか」を基準に選んでください。

記事一覧へ